Author: taku

we haven’t had that spirit here since…

4G GPTAS も動き始めました。 で、やはり15年前のテクノロジーには無理があります。そこで、色々と考えたのですが、EPICS base で色々と書き直すのが良いのではと思い始めました。そこで、1日ぐらいでどこまでできるか試してみました。 目標:アマゾンで売っている中華USB温度計(1000円強)を epics で読む。 この温度計はとっても安いので、実験室のそこいらじゅうにおいて色々な場所の温度をモニターしています。結晶成長する時に部屋の温度変化は大敵なので。今のところ、github に転がっていた linux 用読み取りコードと手製の script を組み合わせて web 上に温度変化を表示していますが、これをepicsで読んでみようという目標です。epics は raspberry pi 4B で走らせます。中華温度計は USB HID デバイスなのでちょっと一筋縄ではいかないため、最初には良い課題かと思いました。 EPICS を Raspberry Pi 4B に載せる アカウント登録のため ldap 走らせる。(ホームディレクトリはNFSなのでautofsも)(これはうちの研究室の特殊事情です。いらない人はいらない。) EPICS を入れる 時間かかります。。。30分ぐらい? 動いた!ともかく、base は入った。getting started に従って test.db も作って softIoc -d test.db も試しました。問題なし。 Asyn と Stream Device をいれます。 EPICS に calc と drvAsynUSBHID を入れる 中華温度計は USB HID デバイスなので KEK ご謹製の drvAsynUSBHID で読むことを考えました。あと、中華温度計はバイナリで妙なデータを返してくるので calc を入れて、scalcout を使ってバイナリデータを温度に変換することを考えました(ここが一番ややこしかった。) calc モジュールを入れる drvAsynUSBHID を入れる(hidraw を使います。libusb じゃない方です。cmake も入れます。) さて、ようやく中華温度計読み取り IOC を作ります! 読み取りIOC の名前を testTEMPer として ~/work/tmp/epics/TEST の中に作ります。makeBaseApp.pl でテンプレートを作ります。 で、出来上がった testTEMPer のなかの configure/RELEASE をいじります。 続いて testTEMPerApp/src/Makefile をいじります。追加するのは (つまり asyn, stream, drvAsynUSBHID, calc を使いますよ、と書くわけです。) testTEMPerApp/Db/Makefile をいじります。追加するのは: で、つくります 実行スクリプト st.cmd をいじります IOC本体はできました。次に、testTEMPer database ファイルと protocol…

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I will be with you again…

新しい年がやってきました。昨年は crazy な年でしたね。我々も仮想空間と現実空間を行ったり来たりで大変でした。 物事の始まりは3月頃。段々とCOVIDが近づいてきて、大学でみんなで研究する、学生さんに講義する、というような日常が怪しくなってきた頃でした。 しかし!我々はテクノロジーの権化。(権化ってこんなふうに使う言葉なんだろうか???)指をくわえて黙っているわけには行きません。Show must go on! というわけで、まず最初に学生さんのテーマを少し計算寄りに修正して、で、Xeon Silver 4216 16C/32T + 192GB を組んで、synology の10GbE NAS に 12T disks + SSD を放り込んでそれなりの計算できるようにしました。計算ラックの中は何年か前に 10GbE にしてあったので、これでようやく先行投資が花咲く? で、自宅待機中に寂しくないように、いつでも online discussion ができる環境を構築しよう!いろいろと調べたら、jitsi-meet が最高!やっぱ、世界のみんなはすごいな。というわけで、研究室のserver に deploy しよう。(その頃は、きっとみんながzoom や google meet 等を使って、net負荷がきつくなると予想して、オンプレミスdeploy必須かな、と予想していました。そうはならなかったけどね。)でも、 jitsi-meetは onlineに移行した授業でも大変役に立ちました。(週に一回質問時間を設定して、質問のある学生さんが匿名で好きな時間に入ってきて、好きな時間に出ていく、というのを実現したかったのですが、これがあっという間にできた!) Jitsi-meet は結構通らないネットが多いので turnserver も入れたりなんだかんだで、結構大変。このときに、apache から nginx に変更もしました。古い php5 とか使っているところがあったので、これは大変でした。 2020年の終わり頃には rocket-chat もオンプレミスで deployしました。メールと違ってちょっとした議論やアイデアが残るのは大変便利。 もう少し研究に近いところでは、ドイツに帰った Johannes が残していった GPU (GeForce 1070) が思いの外使えることが判明。主に学生さんが使っていたんだけど、空いているときに私もFDTDで電磁場計算に使ってみました。はやい!そんなこんなで、学生さんにせがまれて新製品 GeForce 3080 を導入。うん、この値段でこの速度はすごいな。すごすぎる。ちなみに夏休みには proton NMR を作ってみました。生まれて初めて FID を自分の目で見ました。あぁ、あと70年早かったらブロッホに勝てたのに。。。ははは。 というわけで、昨年は研究成果(論文)という意味ではあんまり生産的な年ではなかったけど、色々と新しいことができた年でした。今年は放電するぞ! さて、以下は Jitsi-Meet の install log です。なにかのお役に立てるかもと思っここに残しておきます。まぁ、色々と失われた情報も多いので、このとおりやってうまく行かなくても怒らないでくださいね。 jitsi-meet install log まず、debian を upgrade。最初は古いdebian に入れていたんだけど、結局最終的にはdebian 10.6に入れました。これだとあまり苦労せずに入ります。(古いバージョンだと、結構苦労します。) で、web service には nginx を使用しているとします。apache だと turnserver が動かない。。。 DNS に aaa.xxx.ac.jp の別名としてbbb.xxx.ac.jp を登録してもらう。 マニュアルには/etc/hostname に FQDNを書けとありますが、これやるとoctaのほうが困ったことになりそうなので、これはしない。ただ、/etc/hosts の 127.0.0.1 の最後に bbb.xxx.ac.jp も入れておく。 /etc/apt/sources.list.d/ に repository 登録: more /etc/apt/sources.list.d/jitsi-unstable.list deb…

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this is indeed another day for you and me in paradise

年末年始のお休みに意を決して(?)MPMS 帯磁率計用のサンプルローテーターを作りました。試料磁化の方向依存性が測定できなくて色々と研究が滞っていたためです。もちろん買えばいいのですがお金もないし、まぁ、冬休みの自由工作ということで作ってみました。 作っていて気がついたのですが、世の中で非磁性とされている材料の何と磁性なことか!というわけで、手元にあったいろいろな材料の磁化を片っ端から測りました。ちょっとしたレポートにしましたので、アップロードしておきます。あんまり信用しないでね。嘘はついていませんが、たまたま私の実験室に落っこちていた材料なので、皆様のお手元のものとは異なるかも。くわばわクワバラ。 In the winter vacation, I have made an sample rotator for MPMS magnetometer.  I know it is on market, but our budget is limited, and it’s vacation!  Anyway, while working on this hobby activity, I found that there are quite a few materials which are indeed magnetic, although they are supposedly nonmagnetic…  Hence, I checked a number of materials found in our lab room, and make a short note on the results.  Please do not so much rely on the report, as your material’s magnetization may not be exactly the same as mine…

石ころになれたらいいな

物理学会が終わりました。みなさんがんばりました。発表リストです。それにしてもすごいホテルだった!!! Physical Society Meeting has finished.  We presented 10 talks in total including one symposium talk!  Below is the list of the talks! 10pC117-1 2808 MnSiにおける電流中の磁気スキルミオン格子の塑性流動的な振る舞い 奥山大輔A, M BleuelB, Q YeB, P ButlerB, 永長直人C, D, 吉川明子C, 田口康二郎C, 十倉好紀C, D, J. D ReimA, 東大樹A, 南部雄亮E, 佐藤卓A 東北大多元研A, NISTB, 理研CEMSC, 東大物工D, 東北大金研E 領域3 10pC117-2 2841 MnSiにおける変動電流中の磁気スキルミオン格子のダイナミクス 奥山大輔A, M BleuelB, Q YeB, P ButlerB, 永長直人C, D, 吉川明子C, 田口康二郎C, 十倉好紀C, D, J. D ReimA, 東大樹A, 南部雄亮E, 佐藤卓A 東北大多元研A, NISTB, 理研CEMSC, 東大物工D, 東北大金研E 領域3 10pC117-10 6015 コバルト酸化物反強磁性体CaCoV2O7の磁気構造解析 村崎遼, 那波和宏, Maxim AvdeevA, 植田大地B, 吉田雅洋B, 吉沢英樹B, 佐藤卓 東北大多元研, ANSTOA, 東大物性研B 領域3 10pC210-4 1425 異方的三角格子反強磁性体Ca3ReO5Cl2の磁気励起 那波和宏, 平井大悟郎A, 古府麻衣子B, 中島健次B, 廣井善二A, 佐藤卓 東北大多元研, 東大物性研A, J-PARCセB 領域3 10pC210-5 6014 S=1/2異方的三角格子反強磁性体Cs2CuCl4の非弾性中性子散乱による磁気励起測定…

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in life I know there’s lots of grief…

多くの方々はなぜ佐藤の書く日本語にこんなに誤字脱字が多いのか気になっていたことと思います。もちろん、私の日本語能力の低さに最大の原因があるのですが、、、でも、言い訳もあって、なんと1年すこし前からマックの漢字変換の学習内容が再起動のたびに失われるという不可解な現象に苛まれていたのです!毎回マックを立ち上げ直すたびに中世史日男性産卵、、、しかし、ついに私は発見しました。System preference -> Keyboard -> Input Sources -> Japanese -> Predictive candidates を off にしたら、、、再起動しても忘れません。もう非弾性散乱はいつも非弾性散乱です。This is my relief! これって、英語では書けないよなぁ、、、

情熱の彼方になにがある?

この夏は久しぶりに恩師K先生と一緒に古巣NISTに実験に行きました。実験自体はあまりうまくいかなかったんだけど、K先生、そしてNISTのJWL先生の純粋な情熱にあてられました。四半世紀前大学院に入った頃、そして、15年前NISTに武者修行に出た頃を思い出しました。物理学のその先になにがあるのか、気になるから見にいかないと。(とりあえずは、射線表現マスターだ!) This summer, running backscattering at NIST with Profs. K and JWL.  Experiment itself does not go perfect, but the zest of them… recalling days when I went into grad school and/or when I adventured in US.  Remember, the thing we get to do is to understand the language of the nature, nothing else (talking to myself.)    

can’t stop, nowhere to run, heading for a storm, no way left to return!

最近、全然書いていなかったですが、皆さんお元気ですか??? 研究室には4月に奥山助教が理研からやって来ました。おなじく、4月には4年生の牧野くんが配属になりました。5月にはタイから Pariwat 君がやってきて、鉄系超伝導体のサンプルをどんどん作ってがんばりました。10月にはフィンランドからKim君がやってきて、いまフラストレート系の試料作りを始めるところです。というわけで、とっても賑やかになってきました。 実験は、南部さん、奥山さん、東君が NISTとANSTOで実験してきました。J-PARCもたくさん実験させていただいています。12月は私がORNLとANSTOに実験に行きます。羽合くん、春樹くん、高橋くんはHANAROのビームタイムまちです。いやはや、こんなにビーム使ったんだから、皆さん論文書きましょ! ちなみに、物理学会では学生さんとしては、羽合くん、東君、高橋くんが発表しました。仙台に来て初の学生発表です。まぁ、みんな異様に緊張していたね。 そういえば、秋には研究室旅行にも行きました。なんとキャンプです。楽しかったね。 さて、もう今年も終わりが近いですが、もうひと頑張りです。 (今は4軸で実験中。4軸もとても調子よいです。)   How are you doing?  Long time no see! We welcome new staff member, Dr. Daisuke Okuyama from RIKEN in April.  Also joined was an undergraduate strudent, Mr. Makino.  In March, a visiting student, Mr. Pariwat Ungsirikulchai, came from Thailand, working on the iron-superconductors. In October, Mr. Kim Sandvic came from Finland, and now about to start working on the frustrated magnetism.  Now, we are growing bigger! There were many experiments in this year; Drs. Nambu and Okuyama, and Mr. Higashi went to ANSTO and NIST to do skyrmion experiments, and we also used J-PARC a lot this year.  I…

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芋煮会(Imoni party)

学会前、改修工事前、その他色々の締切、全てがいっぺんに降り掛かってきた今日この頃ですが、学生さん達の勢いで芋煮会しました。いやはや、芋煮ですから。。。決して他の仕事をさぼっている訳じゃ有りません。いや、平均的な日本の感覚だとサボっているのかもしれませんが、ここは仙台ですから芋煮の前に全てはひれ伏します、、、(嘘)明日から心を入れ替えます。   というわけで、今はちょっと酒が入った頭で xraypc の os を debian/sid(testing)に上げるべくつらつらと作業中。linux-gpib が動かないと温調が出来ないんだけど、動くかなぁ、、、心配。   JPS meeting, renovation, and other deadlines come to me at once, and I am completely exhausted.  Nevertheless, students say we get to do Imoni Party!  Yes, we did it.  It was fun as usual, but things get tougher from tomorrow.  Hoping to get sober soon, I am presently upgrading my xraypc operating system to debian/sid(testing), so that my camera software should work.  Let’s get something new with CCD!

ORNL again and again

長い間書いていませんでしたが、只今またもやORNLで実験中です。JRR-3 停止に加えて J-PARC も止まってしまったので、もう日本じゃ研究できないしね。という訳で、6月、7月と続けて ORNL に来ています。今回は1.5週間に3つ実験を詰め込んでしまったのでちょっと泣きそうですが、色々と新しい事が分かって楽しいです。今回は D2 の三田君と一緒です。やっぱり、中性子屋は中性子が無いと廃人ですね。 ちなみに、今年は久しぶりに Los Alamos National Laboratory にも行く予定です。韓国の HANARO やインドネシアの BATAN にも。いやはや、中性子を求めて世界を彷徨っています。。。   Long time no see!  I am presently at ORNL, running three experiments in 1.5 weeks.  Pretty hard and tough, but exciting data are being taken, i.e., a lot of funs now!  Without neutrons, I am just a dead man. I will fly back to US again later in this year, to LANL.  Also planned to visit HANARO and BATAN.  Wandering all around for neutrons…

ORNL experiment

只今米国ORNLのHFIR に来ています。物性研に残したM2学生の羽合君と成田で落ち合って、一緒にオークリッジまでやってきました。Fe系超伝導体関連物質をWAND 回折計で調べます。こちらにやって来てみたら回折計がトラブっていてなかなか実験が始まりませんが、その間にやり残していた CTAX のアナライザープロジェクトの打ち合わせなんかがどんどんすすんで行きます。やっぱり会って話をすると話が早いですね。羽合君は試料準備に邁進していて大変頼もしいです。