ORNL experiment

只今米国ORNLのHFIR に来ています。物性研に残したM2学生の羽合君と成田で落ち合って、一緒にオークリッジまでやってきました。Fe系超伝導体関連物質をWAND 回折計で調べます。こちらにやって来てみたら回折計がトラブっていてなかなか実験が始まりませんが、その間にやり残していた CTAX のアナライザープロジェクトの打ち合わせなんかがどんどんすすんで行きます。やっぱり会って話をすると話が早いですね。羽合君は試料準備に邁進していて大変頼もしいです。

Travel, travel, travel

最近出張ばかりしています。まず9/18-21 で物理学会。色々と刺激を受けて帰ってきました。で、次は 9/25 に東京で会議、引き続き羽田からスエーデンへ。European Spallation Source (ESS) の Technical Advisory Panel。行ってみたら Panel Member は 3 人で、つまり責任は1/3。えっ、座っているだけじゃないの???さすが、日本の委員会とは違います。本気で働かされました。でも、とても勉強になりました。感謝。本日一日仙台にいて、明日からは日光で QENS/WINS 国際会議です。研究したい!というわけで、今日は、ホント久しぶりに石英管封入を2連発です。

 

Traveling around: 9/18-21 JPS meeting at Yokohama, 9/25 meeting at Tokyo, 9/25-30 ESS TAP meeting in Sweden, 10/2-4 Nikko International Workshops.  Too much travel, I need to do research!  Let me research!

New Bridgman Furnace is Ready to GO!

新型ブリッジマン炉セットアップ完了!

The new GES Bridgman furnace

新型Bridgman炉のセットアップが完了しました!じゃじゃじゃじゃ〜ん。冷却水はチラー(3kW@20C)なのでちょっと冷却能力が心配だったのですが、どうやら大丈夫のようです。

温度勾配測定:炉上部のサンプルつり下げ棒(Φ6mm)挿入用穴に石英管に入れたR熱電対を挿入して、それを下部から上部に動かしながら1cmおきに温度を測りました。炉内の雰囲気は真空でした。炉自身の温度セットは1000Cとして、十分安定してから測定を開始しました。

温度安定度:炉自身の温度表示は最初から極めて安定していましたが、炉内に挿入した熱電対の示す温度は当初5C位ふらついていました。原因が良くわからなかったのですが、配電盤を開けてみてびっくり。SSR の制御周期が30秒になっていました。炉内の雰囲気が真空の場合は輻射が主な熱源でしょうから、30秒周期でヒーターを付けたり消したりしたら熱容量の小さな熱電対の温度は相当ふらつくでしょう。というわけで、SSR制御周期を短くして解決。ほぼふらつかなくなりました。(測定限界以下)

 

 

Temperature profile in the new GES furnace

 

温度勾配の測定値のグラフも付けます。勾配は最大で76C/cmでした。これはなかなかの値ですね。ちょっと均熱帯から温度勾配部にかけての切れ味が良くないですが、これは改良のアイデアありなので問題無し。

温度設定1000Cに対して、実際の炉心温度が1022Cなのはご愛嬌なのかな?昔作った炉も同じ温度にはならなかったのでこんなものかもしれません。

ちなみに、設定温度1100Cも難なくクリア。真空でテストしたので石英炉心管が心配でしたが1時間位だと何ともないようです。次は大気中で最高温テストと温度勾配チェックをしなければ。

 

まだまだ本格使用にはほど遠いですが、漸く先が見えてきました。ここまで来ると俄然やる気が出てきます。

ちなみに研究室 homepage の equipment に status webcam を link しておきました。

 

The new GES Bridgman furnace is about to GO!

Temperature gradient is measured under vacuum atmosphere by inserting quarts tubed termocouple from the top flange.  As shown above the largest gradient is 76C/cm, which is pretty satisfactorily.  The temperature stability was an issue in the beginning, fluctuating 5C somehow, but it was improved by changing controlling frequency.  The highest temperature check under vacuum (1100C) was also successfully done.  One note is that the real temperature at the center of the furnace is slightly (approx 20C) higher than the reading temperature of the temperature controller.   Next is to measure the temperature gradient in the air atmosphere, with checking real highest temperature.

Anyway, the furnace is almost READY to GO!

 

Xray diffractometer is back online!

X線回折計ですが、色々とありましたがようやく普通に動きました。ゆっくり出力を上げて45/100で一応安定。

X-ray power on 2012/08/24

 

今は50/100は大丈夫。来週はもっと上げましょう。

さて、回折計の確認に関しては、粉末の標準サンプルを一通り測ってそれなりに2thetaが正しく動いている事を先ず第一に確認。もちろん4軸なのでまともな粉末回折は取れませんが、一応それなりに。

Just a quick Rietveld analysis using Fullprof

 

Fullprof の練習がてら無理矢理フィットしてみました。バックグラウンドが合っていないのはご愛嬌。ちょうどいいサイズが石英キャピラリーしかなかったのでちょっとバックが高いです。それにしても、4軸回折計の分解能は試料サイズで決まっているんだなぁと、まぁ、当たり前の事を再確認。ちなみに上のデータはΦ1mm のキャピラリーです。太いです。

というわけで、今週は頑張りました。来週も頑張りましょう。次は単結晶での校正と冷凍機の再立ち上げだ。ここまでくれば後は一瞬でしょう。

 

There are pretty many things happened in my X-ray lab, but finally X-ray generator is back online with 45kv/100mA.  Just now, it has increased to 50/100.  We will go higher next week, as the spec says it can go up to 60/300.

For the diffractometer side, we first checked the powder diffraction patterns of several standard samples, such as Si, Al2O3, and so on.  Of course, this is the 4 circle diffractometer, and thus the powder pattern taken here is not looking-so-good, but anyway the 2theta movement is confirmed to be solid, reliable, and reproducible.  As a practice of using Fullprof, we have just Rietveld-analyzed the obtained Al2O3 data, which give reasonable lattice parameters, fractional coordinates, etc.  Happy!

Next, we get to align the diffractometer using single crystal standard, and then reset up the refrigerator.   Long way to go?  Not at all!

 

ORNL実験中

今助教の南部さんとM2の羽合君が米国 Oak Ridge National Laboratory (ORNL)で実験中です!Fe系超伝導体関連物質の磁気構造解析のためHFIR の WAND を使用中です。私は仙台でお留守番。良い結果が出るといいな。

X線光軸調整開始

やっと光軸調整を始めました。。。

今日はとりあえずMoKaが試料位置のピンホールを抜けて検出器に入るまで。

定盤の高さ水平度調整

まずは、回折計の乗っている定盤の高さと水平度を調整。4カ所の足のネジで調整するのですが、固い!疲れました。。。定盤の水平方向の位置は大体あっていると信じてそのままに。2mm位狂っている気もしないでもないですが、ビームはそれなりに大きいので大丈夫と信じる事にします。

接プロ

足の調整が終わったので、ローターからモノクロへの接続(接プロ)は大体水平になりました。この段階で22/10で光を出して蛍光板で見たらきれいなまんまる。すばらしい。

その後、高圧ガスでエアパッドを浮かせて2theta_Mの調整に移るのですが、窒素とか圧縮空気とかのボンベがまだ無いので、仕方なく G1 のアルゴン。もったいない。少しだけだから許して下さい。

ボンベからのガス接続ライン。通常はこのラインは回折計の下に埋まっています。

で、回折計全体を浮かせて、ダイレクトビームを試料位置のピンホールに通して、大体の 2theta_M=0を出しました。

続いて 2theta_M をMoKaの 12.1deg.に動かします。でも、目盛りが付いていないので、メジャーで測って移動!

モノクロを付けて蛍光板で回折線を出します。試料位置での回折線を蛍光板で見てKa とKb の違いを確認し、間違いなく Ka にセット。ここばかりは 30/10 まで出力を上げます。

目で回折線が試料位置のピンホールまで通った事を確認したら、一度ピンホールを取って検出器側をがばがばに開けてもう一度モノクロ theta_Mを微調整。アッテネータを入れます。22/10 です。

theta_M があったら、ピンホールをもう一度セットして今度は 2theta_M を微調整。これは手動なので結構大変ですが、マグネットベースをうまく使ってなんとか調整完了。

 

これで、光は試料位置まで通ったので、明日からは前後のスリットを調整して標準試料で補正角決定かな。高さ方向がやっぱり心配だけど、、、

 

疲れましたが、久しぶりに充実です。

 

 

debian lenny の日本語入力

X線コントローラは未だに debian lenny でしかもsystem default を en_US で使っていたから日本語が入力できなかったんです。でも、まぁ、そろそろ日本語も使いたいな(歳をとって言語能力が落ちてきた)ので en_US のまま anthyとscim を入れました。以下のリンクにものすごく詳しく書いていて大変助かりました。

http://okomestudio.net/biboroku/?p=95

でも、そろそろ lenny から squeeze に上げねば。。。 linux-gpib がパッケージになっていないから躊躇していたんですが、どうもそのままソースから入れちゃえばよいらしいです。

ちなみに、今は40-100 です。40-110 で終わろう。

X線運転開始

やっと修理できました。と言っても、まだまだ不安ですが、、、今日からエージング開始です。さて、電源は大丈夫だろうか???

X線源故障!

先週いっぱいでX線4軸回折計のチラーの設置が終わり電源増強も終わりました!

さて次はローターのエージングだと思ったら、今度は線源が壊れました。。。真空計がつかない(ついてすぐ消える)し、TCLエラーも出ます。分解開始です。

どうも真空計やコントローラ基盤に電源を供給しているスイッチングボードの片方が死んでしまっているようです。その写真です。こまったなあ。。。18V は今時なかなか売ってないようで、しかも正負両方となるとちょっと大変。

 

でも、まぁ、頑張ろう。この位なんとかできなくて研究者がつとまるもんか!

 

新しいひとりごとコーナー開始です

東北大に移ってなかなか忙しい毎日を送っていましたが、そろそろ実験室の整備状況なんかもなんとかなって来たので、初心に戻ってひとりごとを始めようと思います。折角なので、wordpress を入れてみました。僕にだってこの位は出来るんだ。

というわけで、今日は最初の投稿で終わりです。おやすみなさい。